2023年5月7日よりドーハにて開幕の世界柔道選手権大会。
今大会の男子100kg超級日本代表・斉藤立選手は、オリンピック2連覇を成し遂げた偉大な父親も持つ選手です。
今回は、斉藤立選手の父親についても触れつつ、斉藤立選手のジュニア時代からの経歴やプロフィールについてまとめてみました!
斉藤立(さいとう たつる)選手のプロフィール
- 生年月日:2002年3月8日
- 年齢:21歳
- 出身地:大阪府
- 身長:191cm
- 階級:100kg超級
- 血液型:O型
- 所属:国士舘大学
斉藤立選手の経歴
1984年ロサンゼルス、1988年ソウルと五輪の95kg超級で連覇を達成し、全日本の監督も務めた伝説の柔道家・斉藤仁さんを父に持つ斉藤立選手。その父親の影響で、5歳から振武館柔道場で柔道を始めました。
小学校時代
5年生の時に出場した全国小学生学年別柔道大会45kg超級では3回戦で敗戦。しかし、6年生で出場した全国少年柔道大会の個人戦では、全て一本勝ちという強さで優勝に輝きました。
上宮学園中学校
中学校は全国大会常連の上宮学園中学校に進学。全国中学校柔道大会は、2年生の時は大阪予選で敗れ出場できませんでしたが、3年生の時には準決勝までは全て一本勝ち。決勝では延長戦の末、指導3により優勝を果たしました。
なお、斉藤立選手は中学1年生の時に父親を亡くしています。肝内胆管がんにより54歳という若さで他界した斉藤仁さんの訃報に日本全国の方が驚いたのではないでしょうか。
斉藤仁さんが病室で斉藤立選手にかけた最後の言葉が「稽古に行けよ」だったそうです。名選手であり名監督であった斉藤仁さんは、柔道界に多くの功績を残しました。
国士舘高等学校時代
高校は父親の母校でもある国士舘高校へ進学します。1年生で出場した全日本カデ柔道体重別選手権大会では優勝、全日本ジュニア柔道体重別選手権大会では3位の成績を収めました。
2年生では、ロシアジュニア国際をオール一本勝ちして国際大会初優勝を果たします。これ以外にも、金鷲旗、インターハイの個人戦、全日本ジュニア、世界ジュニアの団体戦、全国高等学校選手権の団体戦で優勝するなど、数々の好成績を収めています。
3年生の時には4月の全日本柔道選手権大会に初出場を果たすも3回戦で敗退。7月の金鷲旗では2連覇を達成しました。
8月のインターハイ団体戦では今大会の100kg級チャンピオンであった森健心選手を破りチームを優勝へ導きました。この優勝により、高校団体三冠(高校選手権、金鷲旗、インターハイ)を達成しました。個人戦でもオール一本勝ちで2連覇達成となりました。
国士舘大学時代
大学も父親の母校である国士舘大学へ進学しました。
2021年4月 全日本選抜体重別選手権大会で3位
準決勝で亡き父のライバルであった小川直也さんの息子・小川雄勢選手と対戦。延長戦までもつれ込むも、最後は支釣込足で敗れ3位となりました。
2021年11月 グランドスラム・バクーで優勝
準々決勝では元世界選手権2位という経歴を持つウシャンギ・コカウリ選手(アゼルバイジャン)を内股で破るなどの活躍で決勝まで進出。決勝でも支釣込足で勝利し、オール一本勝ちでIJFワールド柔道ツアー初優勝を遂げました。
2022年4月 全日本選抜体重別選手権大会で3位
初戦で世界王者である影浦心選手(JRA)を破るも、準決勝での全日本チャンピオン・太田彪雅選手(旭化成)との対決では、13分半にも及ぶ戦いとなりましたが、両者反則負けという結果に終わりました。
2022年4月 全日本選手権大会(無差別)で優勝
準決勝ではリオ五輪銀メダリストの原沢久喜選手(長府工産)に反則勝ちするなど全て一本勝ちで決勝まで駒を進めます。
決勝では影浦選手相手に14分にも及ぶ戦いの末、最後は足車の技ありで破り、20歳1カ月という史上3番目の若さで全日本選手権初優勝を果たしました。また、1988年には父親の斉藤仁さんも同大会で優勝しているため、史上初の親子優勝となりました。
2022年10月 世界柔道選手権タシケント大会で2位
準決勝では世界ランキング1位のテムール・ラヒモフ選手(タジキスタン)を破る活躍も見せましたが、決勝ではアンディ・グランダ選手(キューバ)に反則負けを喫し惜しくも2位で終わりました。
斉藤立選手は2023年5月7日開幕のドーハ世界選手権大会に出場予定です。今大会、斉藤立選手は悲願の世界一を狙います。
斉藤立選手のここ5年での主な戦績
開催年 | 大会名 | 結果 |
2018年 | 全国高等学校柔道選手権(団体戦) | 優勝 |
ロシアジュニア国際 | 優勝 | |
金鷲旗高校柔道 | 優勝 | |
インターハイ(個人戦) | 優勝 | |
全日本ジュニア柔道体重別選手権 | 優勝 | |
世界ジュニア柔道選手権大会(団体戦) | 優勝 | |
エクサンプロバンスジュニア国際 | 優勝 | |
2019年 | 全国高等学校柔道選手権(団体戦) | 優勝 |
東アジア柔道選手権 | 2位 | |
金鷲旗高校柔道 | 優勝 | |
インターハイ(個人) | 優勝 | |
講道館杯全日本柔道体重別選手権 | 5位 | |
エクサンプロバンスジュニア国際 | 優勝 | |
2021年 | 全日本選抜柔道体重別選手権 | 3位 |
グランドスラム・バクー | 優勝 | |
全日本学生柔道体重別団体優勝大会 | 3位 | |
2022年 | 全日本選抜柔道体重別選手権 | 3位 |
全日本柔道選手権 | 優勝 | |
全日本学生柔道優勝大会 | 2位 | |
世界柔道選手権 | 2位 | |
ワールドマスターズ | 優勝 | |
2023年 | グランドスラム・タシケント | 2位 |
まとめ
今回は、世界柔道選手権の男子100kg超級日本代表である斉藤立選手のプロフィールや経歴についてまとめてみました。
父親の斉藤仁さんは、1983年の世界柔道選手権モスクワ大会で金メダルを獲得しています。「父が生きていたら柔道をやっていなかったかも。父がいないからこそ頑張れた。」と語っていた斉藤立選手。今大会で是非とも父親と同じ金メダルを掴んでほしいものです。
斉藤立選手の健闘を心より祈っています!