日本の男子プロテニスプレーヤーで、2023年4月3日付けで発表された最新世界ランキングでは97位のダニエル太郎選手。
今回は、日本語、英語、スペイン語が堪能なマルチリンガルのダニエル太郎選手のプロフィールや経歴についてまとめてみました!
ダニエル太郎(ダニエル たろう)選手のプロフィール
- フルネーム:Taro Charles Daniel
- 生年月日:1993年1月27日
- 年齢:30歳
- 出身地:アメリカ合衆国・ニューヨーク
- 身長:191cm
- 体重:80kg
- 血液型:A型
- 出身校:ローラルスプリングスクール高(アメリカ)
- 所属:エイブル
ダニエル太郎選手の経歴
埼玉県久喜市立太田小学校時代
アメリカ人の父親と日本人の母親を持つダニエル太郎選手は、ニューヨーク生まれの日本育ちです。
ダニエル太郎選手がテニスを始めたのは7歳の頃。きっかけは父親のポール・ダニエルさんでした。
父親は学生時代にテニスに打ち込んだことがあり、仕事で埼玉に移り住んだ時に、近所にあった「むさしの村ローンテニスクラブ」でテニスを再開。やがて、父親についてテニススクールに行くようになったダニエル太郎選手と妹・可菜さんも、ラケットを握るようになりました。
10歳の時に名古屋へ引っ越したダニエル太郎選手は、名古屋市守山区にある「森林ロングウッドテニスクラブ」でテニスを続けます。
2005年、12歳の時にはダンロップ全日本ジュニアテニス選手権に出場し、12歳以下男子シングルスではベスト4、12歳以下男子ダブルスでは優勝を果たしました。
名古屋国際中学校時代
中学校はインターナショナルスクールの名古屋国際中学校時代に進学します。
実はダニエル太郎選手の父親はアメリカ人ですが日米のハーフで、ダニエル太郎選手はクオーターになります。そのため、家族間の会話はほとんど日本語で、幼少期のダニエル太郎選手は英語が話せませんでした。
しかし、父方の家族はアメリカ人、また将来のことを考えても英語は話せた方が良いという両親の考えから、英語とテニスが両方学べる環境を日本全国探し回ったそうです。
当時、森林ロングウッドテニスクラブは全国トップクラスのジュニアが多数在籍していました。名古屋国際中学校に入学させて、学校の近くにある同テニスクラブに通えば、英語もテニスも両方学べるということで、ダニエル太郎選手の両親はこの土地を選びました。
そして、14歳の時には父親の仕事の関係でスペインのバレンシアに移住します。現地で元世界ランキング3位のダビド・フェレール選手をはじめとするスペインのトップ選手と練習することで、実力をつけていきました。
ローラルスプリングスクール高(アメリカ)時代
同校はアメリカにある通信制高校で、世界100カ国以上の生徒が在籍しており、その中にはアスリートや俳優、ミュージシャン、ダンサーなどを目指す生徒も多数含まれています。ダニエル太郎選手は、スペインを拠点にしながら同校で学んでいました。
そして2010年、17歳でプロに転向しました。
プロ転向後
2012年~2013年
2012年6月にフューチャーズ大会(現在のITF男子ワールドテニスツアー)、Spain F15 Futuresと7月のSpain F20 Futuresで優勝を飾ります。
また、2013年5月のSpain F14 Futures、10月のPortuguese F9 Futuresも優勝し、フューチャーズ4勝目を挙げました。そして年間最終ランキングは241位で終えます。
2014年
1月の全豪オープンでグランドスラム(4大大会)の予選に初挑戦し、8月の全米オープンでは予選を勝ち上がり、初のグランドスラム本選出場を果たしました。このシーズンの年間最終ランキングは177位でした。
日程 | 大会名 | 結果 |
2014年1月 | 全豪オープン | 予選決勝敗退 |
2014年2月 | チリ・オープン | 準々決勝敗退 |
2014年5月 | 全仏オープン | 予選1回戦敗退 |
2014年6月 | ウィンブルドン | 予選1回戦敗退 |
2014年8月 | 全米オープン | 1回戦敗退 |
2015年
このシーズンはATPチャレンジャーツアーで3度の優勝を飾り、全仏オープンでは本戦出場を果たしました。年間最終ランキングは96位で、キャリア初の世界ランキングトップ100入りを果たしました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2015年4月 | ヴェルチェッリ・チャレンジャー | 優勝 |
2015年5月 | 全仏オープン | 1回戦敗退 |
2015年6月 | フュルト・チャレンジャー | 優勝 |
2015年10月 | バレンシア・オープン | 2回戦敗退 |
2015年11月 | 兵庫ノアチャレンジャー大会 | 準優勝 |
2015年11月 | 慶應チャレンジャー国際テニストーナメント | 優勝 |
2016年
5月の全仏オープンでは、初戦で対戦したマルティン・クリザン選手が途中棄権となり、グランドスラム初勝利を飾りました。
8月のリオ五輪は出場資格に満たなかったのですが、辞退者が相次ぎ、ITF推薦枠で出場することとなりました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2016年1月 | 全豪オープン | 1回戦敗退 |
2016年2月 | 南フランス・オープン | 2回戦敗退 |
2016年4月 | モンテカルロ・マスターズ | 2回戦敗退 |
2016年5月 | 全仏オープン | 2回戦敗退 |
2016年6月 | ウィンブルドン | 1回戦敗退 |
2016年8月 | リオオリンピック | ベスト16 |
2016年8月 | アクア・ドロミア・テニスカップ | 優勝 |
2017年
5月の全仏オープンでは2年連続で2回戦進出を果たし、8月の全米オープンでは、トミー・ポール選手に逆転勝利を収め、全米オープン初勝利を挙げました。
9月にはスペイン・バレンシアから日本に拠点を移しました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2017年1月 | マウイ・チャレンジャー | 準優勝 |
2017年3月 | コパ・シティ・ティグレ | 優勝 |
2017年5月 | 全仏オープン | 2回戦敗退 |
2017年6月 | リスボン・チャレンジャー | 準優勝 |
2017年7月 | ウィンブルドン | 1回戦敗退 |
2017年8月 | 全米オープン | 2回戦敗退 |
2017年10月 | 寧波チャレンジャー | 準優勝 |
2017年11月 | APISチャレンジャー | 準優勝 |
2018年
3月のBNPパリバ・オープンでは、2回戦で第10シードの元世界王者ノバク・ジョコビッチ選手をファイナルセットの末に破るという大金星を挙げ、ATPツアー・マスターズ1000で初の3回戦進出を果たしました。
5月のイスタンブール・オープンでは、決勝でマレク・ジャジリ選手を破り、ATPツアー初優勝を飾りました。これは日本人男子4人目の快挙となりました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2018年1月 | 全豪オープン | 1回戦敗退 |
2018年3月 | BNPパリバ・オープン | 3回戦敗退 |
2018年5月 | イスタンブール・オープン | 優勝 |
2018年6月 | ポズナン・チャレンジャー | 準優勝 |
2018年7月 | ウィンブルドン | 1回戦敗退 |
2018年7月 | スイス・オープン | 準々決勝敗退 |
2018年7月 | オーストリア・オープン | 準々決勝敗退 |
2018年11月 | ウィンストン・セーラム・オープン | 準決勝敗退 |
2019年
1月の全豪オープンでは、相手の途中棄権により初戦を突破します。11月の楽天ジャパン・オープンではベスト8入りを果たします。
このシーズンはATPチャレンジャーツアーで7度も準々決勝に進出しました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2019年1月 | 全豪オープン | 2回戦敗退 |
2019年4月 | ハッサン2世グランプリ | 準々決勝敗退 |
2019年5月 | ジュネーブ・オープン | 準々決勝敗退 |
2019年5月 | 全仏オープン | 1回戦敗退 |
2019年11月 | 楽天ジャパン・オープン | 準々決勝敗退 |
2020年
新型コロナウイルスの世界的大流行により、シーズン途中にツアーが一時中断。
2月のキャタピラー・バーニー国際と11月のハンブルクで優勝。ATPチャレンジャーツアー通算7勝目を記録しました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2020年2月 | キャタピラー・バーニー国際 | 優勝 |
2020年8月 | 全米オープン | 1回戦敗退 |
2020年11月 | ハンブルク・チャレンジャー | 優勝 |
2021年
4月のセルビア・オープンでは、ATPツアー500でベスト4入りを果たします。
7月の東京オリンピックは、相次ぐ上位選手の欠場により、2度目の五輪出場を果たしました。シングルス、ダブルス(パートナー・西岡良仁選手)ともに1回戦敗退となりました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2021年2月 | シンガポール・オープン | 2回戦敗退 |
2021年2月 | ヌルスルタン・チャレンジャー | 準決勝敗退 |
2021年4月 | セルビア・オープン | 準決勝敗退 |
2021年5月 | 全仏オープン | 1回戦敗退 |
2021年7月 | 東京オリンピック | 1回戦敗退 |
2021年8月 | 全米オープン | 1回戦敗退 |
2021年10月 | BNPパリバ・オープン | 2回戦敗退 |
2022年
1月の全豪オープンの2回戦では、元世界ランキング1位のアンディ・マリー選手と対戦。6-4、6-4、6-4のストレートで下し、2018年のジョコビッチ選手に続くBIG4を破る大金星を挙げました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2022年1月 | アデレード国際 | 2回戦敗退 |
2022年1月 | 全豪オープン | 3回戦敗退 |
2022年2月 | ドバイ・テニス選手権 | 2回戦敗退 |
2022年3月 | マイアミ・オープン | 2回戦敗退 |
2022年4月 | セルビア・オープン | 準々決勝敗退 |
2022年5月 | 全仏オープン | 1回戦敗退 |
2022年6月 | ウィンブルドン | 1回戦敗退 |
2022年7月 | アトランタ・オープン | 2回戦敗退 |
2022年8月 | 全米オープン | 1回戦敗退 |
2022年9月 | 韓国オープン | 2回戦敗退 |
2022年10月 | 楽天ジャパン・オープン | 1回戦敗退 |
2023年
2022年10月、最愛の母親を病気で亡くしたダニエル太郎選手。母親の死から1カ月間はモチベーションが湧かず、テニスから離れていたといいます。
しかし、母親を失ったことをやっと自分の成長に繋げることができ、3月のメキシコ・オープンでは、2回戦で世界ランキング4位のキャスパー・ルード選手を破りベスト8入りを果たしました。この勝利はトップ10選手からの初勝利となりました。
日程 | 大会名 | 結果 |
2023年1月 | 全豪オープン | 2回戦敗退 |
2023年3月 | メキシコ・オープン | 準決勝敗退 |
2023年3月 | BNPパリバ・オープン | 3回戦敗退 |
2023年3月 | マイアミ・オープン | 3回戦敗退 |
まとめ
今回は、男子プロテニスプレーヤー・ダニエル太郎選手の幼少期からのプロフィールや経歴についてまとめてみました。
今シーズンは、母親を失った悲しみを乗り越えてのシーズンとなるので、ダニエル太郎選手の成長や活躍に期待したいです。天国の母親へ送る1勝を是非とも挙げてほしいですね。ダニエル太郎選手の健闘を祈ります!